●CPUのお話し R2
>他にもリーク(雨漏り)電流が少なくなるので消費電力が下がると言ったメリットがあるそうで。
>…同じ素材を使った時、と言うお話しだけど。(微細化の失敗例:プレスコtt
と昨日書いたらIRCでツッコミを頂きまして。
具体的には
プロセスルールの微細化ではトランジスタの動作電圧が下がる。
なので、全体的な消費電力も下がる、と言うお話し。
…なのだが実際はもう少し事態は厄介で
プロセスルールの微細化はリーク電流を増やしてしまう、らしい。
要は、微細化でリーク電流が減る、というのは間違いと言う指摘。
リーク電流を雨漏りと書いたけど、実際は栓を閉めても漏れてくる水(ここでは電流)のコトを言う。
ちなみにコレは栓が壊れているワケではない。
建て付けが悪い家だと窓を閉めても風が漏れ入って来るコトがあるがアレと同じ事。
…建て付けが悪いってそれは欠陥住宅な気がするけどそれも置いといてっ…と。
厳密には、ゲート(栓)同士が近づき過ぎてしまって電流が逃げてしまっているみたい。
ゲートとゲートの間には栓(絶縁体)が使われているのだが…
これの間隔が短すぎると自然と電流が絶縁体を伝ってしまう現象が起こる。
コレが、リーク電流と言うらしい。
なので別に栓が壊れているワケでは無い、と言う事になる。
このリーク電流は130nmの世代まではかなり微量だったので話題にならなかったが
90nmの世代に入ってからかなり大きな問題になってきた。
何故ならリーク電流が大き過ぎて発熱がとんでもないことになってしまったようで。
ソレを解消すべく、各々の企業は絶縁体の素材開発に躍起になってる様子。
あるメーカーは宝石に着目し、あるメーカーはゲルマニウム合金を…。
殆どのメーカーは素材の使い方に「歪み」を入れると言った工夫をしてるみたい。
ちなみに自分が使っているAthlon64 X2 4400+にはSOI(Silicon On Insulator)と言う技術が使われている。
問題の90nmプロセスだが、SOI技術はリーク電流の減少に役立ったとか。
お陰でシステム全体でも待機時は90W、フルロードの時は120Wと言う恐ろしい消費電力の低さ。
ちなみに数字は「Real Power 450W (RS-450-ACLY)」が勝手に叩き出したモノなので信憑性は低いかも。
…指摘されておきながら言うのもなんだが
リーク電流云々は実は理解していたのに何故かわかってない風に書いていた自分にビックリ。
…自分の行動すら忘れてるとは、オソロシ(´・ω・) ス。